点計測から面計測まで広範囲なひずみ・温度計測を実現!!

FBI-Gaugeは、光ファイバを検査品の表面に貼り付けることで、温度とひずみを計測するセンシングシステムです。光ファイバに沿って連続的に計測できるため、点の計測から連続的な線や面まで広範囲の計測が可能です。
大量のひずみゲージを使用することなく、設置コストと設置時間の大幅削減ができます。

適用事例

特徴

特徴と計測原理

  • 点計測だけではなく、線・面の計測が可能
  • センサ重量が大幅に低減
  • 電磁波環境・火気厳禁環境で使用可能
  • 自由なレイアウトで貼付可能
  • 1本のセンサでひずみ、温度と多彩な計測が可能
  • 複数のファイバーにより広範囲・複数の対象を計測可能

直径155ミクロンという細い光ファイバを活用して、細い隙間の中でも設置可能です。
また曲面のひずみ計測などにも最適です(最小曲げR=10mm)

用途

  • 電磁波環境内でひずみや温度を計測したい!
  • ひずみの計測点が多すぎてゲージ設置が大変!
  • 数10mのタワーの温度分布が見たい!
  • 細い隙間の中を計測したい!
  • ひずみゲージの接続ケーブルの重さに悩んでいる!

従来、点計測ではゲージのチャンネル数を増やすと、接続ケーブルで何トンにもなるという問題がありました。光ファイバを活用することで、軽くて多チャンネルの理想的な計測が可能です。

従来のひずみゲージの貼付イメージ
従来のひずみゲージの貼付イメージ
空間温度分布の可視化
空間温度分布の可視化

レイリー散乱光分布型センシングシステム

FBI-Gauge概要

FBI-Gaugeは、波長可変レーザー(1510~1570nm)を光ファイバに入射し、光ファイバ内のガラス分子によって反射してくる微小な反射光(レイリー散乱光)を検出・分析する光センシングシステムです。

光ファイバの固有指紋情報とひずみによる周波数のズレについて

光ファイバのガラス分子は微小な密度ムラがあり、このムラは光ファイバ1本1本で異なっています。
また、密度ムラによる光の屈折率の違いにより、強くレイリー散乱する光の波長が異なります。この光ファイバの各位置でのムラを固有指紋情報と言い、光ファイバの状態が変わらない限りいつも同じ波長の反射光が生じます。
ここで、光ファイバのある位置にひずみが発生すると、その位置だけ反射光の波長がずれます。
FBI-Gaugeはひずむ前の反射光とひずんだ後の反射光を比較することで、どの位置がどのくらいひずんだのかを検出します。

レイリー散乱光について

FBI-Gaugeは光ファイバ内のレイリー散乱光という反射光を検出します。
通常、散乱とは光が粒子(空気の分子など)にぶつかった時に四方八方へ散らばることを言います。
レイリー散乱は光の波長の1/10程度の小さい物質による光の散乱です。
空が青く見えるのも、太陽光が大気の粒子によってレイリー散乱することが原因です。光ファイバも同様にガラス分子によってレイリー散乱光が発生します。

FBI-Gaugeの検出方法(OFDR方式)と計測手順について

FBI-Gaugeでは、光ファイバの反射光をOFDR(OpticalFrequency Domain Reflkectometry)方式で分析します。
実際のレイリー散乱光を用いたOFDR方式は下記の手順となります。

①周期的に波長が変化する光(1510~1570nm)を光路に入射します。
②分光器①で、センシング用として光ファイバに向かう光(測定光)と、直接検出器に向かう光(参照光)に分光します。
③測定光により光ファイバ全体にわたって散乱光が発生し、反射光となります。
④反射光は分光器②を経て、検出器に向かいます。
⑤分光器③で参照光と反射光が合流し、検出器で干渉による光強度変化を求めます。
⑥測定データをフーリエ変換し、光ファイバ各位置での散乱光周波数を求めます。
⑦事前に測定した、固有指紋情報における固有の周波数と測定で求めた周波数を比較しズレ(⊿ν)を求めます。
⊿νの変化量は光ファイバの材質と入射光の波長によって線形に決まるため、⊿νからひずみ量や温度変化量を算出します。

精度

伸縮計、ひずみゲージとの比較

テストピースによる引張試験を伸縮計・ひずみゲージと比較した例です。
伸縮計やひずみゲージと同じ精度で結果を出力します。伸縮計やひずみゲージは1センサーで1箇所の計測ですが、光ファイバを用いることにより連続的な計測を可能にします。

ポストソフトウェア

FBI-Gaugeは計測器から得られた大量の計測データを処理するソフトウェアが同梱されています。
通常計測データは光ファイバの長さ方向、時間、ひずみや温度といった値の3軸で出力されるため、通常の表計算ソフトウェアでは処理が非常に複雑になります。
そこで、FBI-Gaugeでは3軸のデータを処理する強力なポストソフトウェアにより、ノイズ除去から2次元・3次元グラフ化機能、3次元での可視化ツールまで素早く処理することが可能です。
これにより、直感的な出力結果やわかりやすいグラフへと変換することができます。

3次元可視化ツール

光ファイバを3次元的に自由に設置し、計測した後、3次元を再構築することで、まるで現場で確認したかのような動画を作成することができます。対象物の3次元CADや3次元レーザースキャナから得られた点群を用いてひずみや温度を3次元コンター図に変換します。直感的にどこにピークがあるか、勾配はどうかを確認できます。

各種フィルタリング機能

光学的な計測にはよくあるノイズを処理し、必要な個所のみ切り出す機能を持っています。
これにより、表計算ソフトウェアでは難しい3軸の処理も軽快に処理可能です。

分布ひずみ計測・温度計測

計測フロー

ひずみの計測例

アルミ製のカンチレバーの上面と下面に接着した光ファイバのひずみ分布をグラフ化したものです。
測定ピッチを5mm毎で計測しました。
カンチレバーの上下の赤線が光ファイバで、FBI-Gauge本体に接続されています。(右端の折り返し部は非接着)

温度計測例

FBI-Gaugeによる温度測定は一本の光ファイバで行うため、各位置毎の時間の同期をとることもなく計測できます。
設置自由度が非常に高いため、狭い空間の中に設置したり、広い空間に張り巡らせたり従来難しい用途にも適しています。
FBI-Gaugeは、熱によって伸縮する光ファイバの変化を捉えることで、温度を計測します。初めに基準となる温度状態を記録し、そこからの温度変化を捉えることができます。

推奨動作環境/仕様

機器モデル FG-6120-2 FG-6125-2 FG-6120-4 FG-6125-4 FG-6120-8 FG-6125-8
チャンネル数 2 4 8
最大計測長さ 10[m] 50[m] 10[m] 50[m] 10[m] 50[m]※1
  • ※1:4chまで
サンプリング周波数 センサー長さ
2.5[m] 5[m] 10[m] 20[m] 50[m]
計測間隔
2.6[mm] 250[Hz] 160[Hz] 100[Hz] 50[Hz] 20[Hz]
1.3[mm] 125[Hz] 80[Hz] 50[Hz] 25[Hz] 10[Hz]
0.65[mm] 62.5[Hz] 40[Hz] 25[Hz] 12.5[Hz]
ひずみ計測 計測間隔
2.6[mm] 1.3[mm] 0.65[mm]
計測範囲 ±12,000[μ Strain]
分解能 1[μ Strain]
繰り返し精度※2 ±0.15[%] ±0.35[%] ±0.55[%]
  • ※2:150スキャンの平均値を計測結果とした場合における2σの値
温度計測 計測間隔
2.6[mm] 1.3[mm] 0.65[mm]
計測範囲 -50~300[℃] (ポリイミドコーティングファイバ使用時)
-200~800[℃] (金コーティングファイバ使用時)
分解能 0.1[℃]
繰り返し精度 ±0.01[%] ±0.03[%] ±0.06[%]

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